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読書ログ2「フェルドマン博士の日本経済最新講義 」

 

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

 

 

経済学とは?
希少資源の最適な利用の学問

 

この本の狙いの人等は、新結合。
これまで関係ないABCDを混ぜ、違う形でくっつけて新たなアイデアの発見を狙う。
そうすることで日本経済を良くしていきたい。

 

グローバル化はメリットも多いが、
グローバル化には一旦競争力を失った国からは、貴重な資源や人材がたちまち他国へ流れてしまうという特徴がある。

 

日本の強みは農業。オランダは面積で見ると九州くらいしかないけど、日本の5倍近い作付け面積あたりの輸出額がある。日本の技術力をもってすれば、オランダくらいにはなれるのでは。もう一つは技術。オタッキーにどんどんなっていく中では日本の強みをさらに活かせるはず。

 

弱みは人材育成。高齢者と若者に使う資金の比重がおかしすぎる。
社会保障費127兆円の中で、年金56兆円・医療費40兆円。
医療費の半分は高齢者のものなので、高齢者のみで6〜7割を占めている。
それにひきかえ若者への補償が小さすぎるのではないか。
これではグローバルで戦える人材は作れない。

 

日本の労働問題解決のためには、労働寿命の底上げが必須。
また、年功序列と転職のしにくさというのも改善していく必要がある。
終身雇用+年功序列は高度経済成長の間は良い面しかなかったが、現在は大企業の人件費が700万、中小企業が500万。こんなに生産性に差があるかと言われればそんなことはない。
この人件費の差は、育てた人材を確保しておきたい大企業ならではのやり方である。

 

少子高齢化の煉獄
出生率の減少と未婚率の増加は連動している。
結婚している人の平均出生率は2.1くらい。未婚率を減らせば少子高齢化を遅らせることは可能。
ベビーブームの波はどうしても来るから、10〜20年くらいは若者が少ない時代を過ごす必要がありそう。それを乗り越えれば適切な出生率になるはずだから問題はないと思う。
日本は国土の広さと比較して人口が多すぎる。
保育所既得権益で守られており、待機児童が多い。この影響で働けない女性も増えるので、国としてはもっと保育所を作りやすくするための法改正が不可欠。

 

また医療費のバランスの問題がある。高齢者と若者で。
70歳未満の医療費の総額は18.96兆円。70歳以上は17.65兆円。(2011年)
一人当たりで換算すると、70歳未満が17万9千円。70歳以上は80万6千円。
比率として約2:8。明らかにバランスがおかしい。
70歳未満の人口は1億590万人。70歳以上は2890万人
人口比は逆で3:1なのに。
今後出生率が伸びずに人口の伸び率がそのままでは、総医療費が右上がりになっていく。
GDP比が2035年には12.8%、2060年には20.1%になってしまう。
財政をどうにかしないと医療費が国を蝕む問題になる。

 

これの改善点の一つとしては、医療をシックケアからヘルスケアに切り替える。
病気になってから病院に行くのではなく、病気にならないように病院を使うという方法。
薬等の値段も高いし、特許等で安くなるまで時間がかかるのだから、病気にならないようにした方が家計的にも国家的にも絶対に良い。
予防医療が今後の日本の課題。fincすごい。

 

国民経済計算の中で社会保障基金を見ると、歳入が62兆円(社会負担)、歳出が127兆円。
そのうち年金が56.4兆円。生活保護が9.6兆円。
医療費が41兆円。その他もろもろあり、127.6兆円だから、連結歳出総額の2/3をしめる金額。
社会保障歳出のために使っている金額は127兆円。

現状地方再生が進まない理由としては、高齢者の投票率が高く、若い人が低いという問題がある。
今の制度が続く限り、高齢者向けの政策を重視してしまう。
→これを解決するためには投票を義務にするのが一番簡単。というか何故そうなっていないのか。

 

地方再生の基礎は、徹底した選挙改革、廃県置州、財政の規律、一票の格差の是正、若者の投票率の上昇。

 

アベノミクスとはそもそも何なのか。
第一の矢→金融政策
日銀がお金を大量に刷って広く撒く。お金が増えればいくつかの経路で景気が良くなって、給料も物価も上がるという単純なマネタリスト理論です。この政策は日銀が国債をたくさん買うことが基本。
第二の矢→機動的な財政政策。
短期的な政策はデフレが続いている間は友好的に十分にお金を使う。
中長期的な政策は、まだちゃんとできていない。ある程度の増税が一つ。また歳出削減が必須。
第三の矢→成長戦略

 

エネルギー政策について。
原油価格は安いほうが国際的に安定しそう。中東国家の既得権益を求めテロ等が減るから。
ただ未来的な考えからしたら高いほうが良い。高ければ原油を使わずにエネルギーを発生させる方法を考える。つまり将来的なエネルギー不足改善につながり、原油に頼らなくて済むから。

 

“Be brave, be determined, overcome the odds, it can be done”
断固たる決意、勇気を持つこと、分が悪くても頑張ること、できなことはないのだ。

「人はともかく自分は頑張る」

 

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

フェルドマン博士の 日本経済最新講義